株式会社LITALICO 取締役 中俣 博之|(後編)障害のない社会を作るには?デジタルとリアルの垣根を超えたLITALICOの挑戦

株式会社LITALICO 取締役 中俣博之

株式会社LITALICO「障害のない社会を作る」というビジョンを掲げ、障害のある方への就労支援サービス「LITALICOワークス」や、発達障害の子どもを持つ家族をサポートする「LITALICO発達ナビ」などを展開しています。デジタルとリアルの垣根を超えて社会課題を解決するために新規事業にも挑戦中です。今回は取締役の中俣博之氏にご自身の経験やサービス立ち上げの背景をお伺いしました。

 

 

エンジニア、ディレクター、デザイナー、すべてゼロからのスタート

 インターネット事業の立ち上げで苦労した点をおしえてください。

LITALICOでインターネット事業を立ち上げようとしたとき、社内には経験のあるエンジニアもディレクターもデザイナーもいませんでした。そんな状況だったので、とりあえず知り合いのプロフェッショナルを2人引き込んで、若手を集めて育てていくところからスタートしましたね。「ワイヤーフレームはこう書く」「アジャイル開発はこうやって進める」「品質はこの方法でチェック」「HTTP通信っていうのはこういうこと」といった知識を一つ一つ全員に、半年ぐらいかけて教育していきました。

 

あと、インターネット事業の立ち上げは、会社としても初めての試みだったので、やっぱり期待されているんですよ。でも期待されている状態は最初の23ヶ月ぐらいで、それ以降に何も動きがみえないと「あの部署、何をやってるの?」みたいな雰囲気になるんです。新規事業っていつの時代もそうですよね。なるべくそうならないように、他の部署の人と飲みに行ったり、社内を歩き回ったり、自分の露出回数を増やすことを意識していました。

 

 会社としての今後の展開は、どんなことをお考えでしょうか。

まずは、施設運営で基盤を固めつつ、徐々にでも全体の底上げができるような事業を作っていきます。次に、これからは発達障害の領域に関わらず、新しいインターネット事業を複数立ち上げて、それぞれ単体でも価値を発揮できるようなものにしていこうとしています。

 

僕らの会社が重要視しているのは「障害のない社会をつくる」というビジョンです。しかし自分たちができる範疇だけにとどまると、実現できないこともかなりあります。

 

実は、「障害のない社会を作る」というのは、教育が変わることで実現できる側面が強いです。障害のある人たちは教育で苦労するケースが多いんです。それで、社会の教育を変えられるように、公的にもいろいろな活動をおこなっています。

 

 今後の新規事業についてお聞かせください。

簡単に事業にできる課題であれば扱いはそこまで難しくはないと思うのですが、事業にならない課題をどう解決していくかが重要だなと思っています。例えば、最近では「自殺をどう予防するか」という課題に注目しています。弊社には精神障害の人の行動履歴のデータがあるので、「こういう行動をしていると自殺行為に及びやすい」といったことを、人工知能を活用して、かなり高いレベルで解析できています。

 

だれでも強烈な現場体験がない限り、社会課題に対して興味を持つのは難しいことです。私は今まで利己的な気持ちが強い方だったのですが、LITALICOに入っていろいろやっているうちに、自身の境遇と遠いところにあるような障害のある人たちの支援に対しても自分ゴト化できるようになってきました。そのような事業活動をより大きくしていけるように、LITALICOをいい会社にしたいなと思っています。

 

中俣博之氏インタビュー、前編記事はこちら

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