ビープラウド 大山 淳|(前編)悩んでも、苦労しても迷わずいられるのは、ブレない理念があるから

株式会社ビープラウド 代表取締役社長 大山淳

飲食店のコンサルティング事業の他に「地東協業事業」にも取り組み、地都協業の理念のもと兵庫・淡路島産のタマネギを使う「淡路島カレー」の事業をメインに展開しているなか立ち上げた新規事業について株式会社ビープラウドの代表取締役を務める大山 淳氏にお話を伺いました。

 

まずは社長のご経歴を教えてください。

インド人の父と日本人の母の間に生まれ、大学まで大阪で過ごしました。大学は理系の応用化学科。勉強よりもアルバイトに打ち込んだ学生時代でしたが、大学で論理的な思考は培われたかも知れませんね。事業を進める際も化学式を組み立てるように、ゴールまでに必要な要素を逆算するようになりました。化学って実験にものすごく時間がかかるんですよ。

 

化学反応が起こるまで半日待つなど当たり前の世界なので、失敗したらやり直すのが本当に大変。自ずと事前準備を入念にする習慣が身についたように思います。学生時代に夢中になったのは飲食店でのアルバイトでした。大阪の繁華街にある有名店で、エリートサラリーマンや、数店舗の店を経営するオーナーなどそれなりにお金のあるお客様がたくさんくるお店でした。

 

お客様は皆素敵な人だったんですが、サラリーマンとして出世をした先の人生の想像がついてしまい、僕にとってはそこまでワクワクしなかったんです。であれば会社員のさらに上を目指そうと思いました。起業して会社を経営しようと思うきっかけでしたね。

 

将来の起業を見据えて、当時新規事業を多数展開していたベンチャーリンクに入りました。ここでなら、多角的に事業を展開するノウハウを学べると思ったんです。入社当初は店舗運営の部署に配属されました。業態を問わず正しい仕組みがあれば赤字だった店舗も再生できると証明するための部署です。

 

実際に店舗に入り働きました。実績を上げることができ、その後はスーパーバイザーとして運営ノウハウを店舗にインストールする仕組み化を行いました。この時の経験は、今の事業展開に非常に生きています。

 

新規事業である「ヘルシーインカップス」について教えてください。

オフィスで働く皆さんが「心身共に健康であること」が業務効率のアップ、生産性の向上に繋がると考え、その実現をサポートする福利厚生サービスです。新鮮食材を使ったヘルシーなジャーサラダメニューを、徹底した衛生管理のもと、45日保存の効くジャーに入れて毎日オフィスの冷蔵庫に届けています。

 

実は元々は、新規事業としてではなく福利厚生として自社の従業員に向けて安く販売し始めたものだったんです。当社の経営理念は、「食事業を通じてエイジングマネジメントを世界の常識にし、健康寿命を延ばすこと」。ですので、当社の社員がまずは食による健康を体現しなければなりません。何を食べれば健康になるかを知り、食により健康が維持できることを実感して欲しい。そんな想いが発端でした。当初は野菜スティックを作ったり、玄米おにぎりを作ったりと色々試行錯誤したのですが、なかなか根付かなかった。

 

その中で一番反響が良かったのが、ジャーサラダの「ヘルシーインカップス」だったんです。当社常駐の社員は30名程度。始めは月100個ほどこの「ヘルシーインカップス」が売れればいいかなと考えていたのですが、なんと初月に800個も売れました。自社で作っていたものの、生産が間に合わず外注することに。しかし外注するとなると今度は800個では少ないんですよね。ですので、知人の会社にお声がけして計4社に供給を始めました。しばらく運用してみたら、当社の社員の食生活にすっかり根付きました。

 

皆自然に「夜飲み会の予定が入っている日の昼はヘルシーインカップスにしよう」とか、「朝食に菓子パンはやめてヘルシーインカップスにしよう」と食生活に取り入れて工夫しているんです。さらには、「食べ始めてから痩せた!」といった喜びの声も。他の3社にも聞いてみたところ、全く同じことが起こっていました。これは我々の理念を体現し、また非常にニーズのあるサービスではないのかと、事業化を検討することになりました。

 

新規事業を作ろうではなく「誰かのために」から始まったサービスなのですね。

そうですね、作ろうとして生まれた新規事業ではありません。しかし「よさそうだ」だけで事業化に踏み切ったわけではなく、もちろんスタート前には市場調査をしました。

 

〈類似サービス〉

・「office glico」:オフィスでお菓子を販売するサービス

・「OFFICE DE YASAI」:オフィスに農家で取れた野菜を届けるサービス

・「オフィスおかん」:オフィスにお惣菜を届けるサービス

 

office glico」は非常に伸びていて、マーケットが存在することが実証されていました。また、新興サービスの「OFFICE DE YASAI」、「オフィスおかん」を調べたり、実際にお話を聞きにいったところ、我々と目的が違うことが分かりました。OFFICE DE YASAIさんは農家の流通先を増やそうとされていて、オフィスおかんさんは販売システムの構築を目指されています。

 

そして健康を理念に置く我々。それぞれ目指すものが違うため競合ではなく共存、ともすれば協業できるのではと判断したのです。我々はサラダ屋になりたいわけではない。だから、健康になれて根付く食べ物を届けられればメイソンジャーにサラダを入れるスタイルを変えてもいいんです。ですので、きちんとマーケットが取れると考えた上での事業化でした。

 

 

新規事業を始めるために必要なモノ

そこで大事なのが理念なのですね。

はい、理念に近づくのであれば事業の路線変更をしても良いと思っています。しかし事業ありきで「もっと売上が上がる」方法に走ってしまうと危険です。そうなると健康には悪い食材でも売れるラインナップなら揃えたくなってしまうからです。事業は伸びるかもしれませんが、我々の目指す道ではない。何のために始めたのかわからなくなってしまいます。理念を持つこととブレないことは、新規事業を始める際に非常に大切だと考えています。

 

大山淳氏インタビュー、後編記事はこちら

 

 

 

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