ビープラウド 大山 淳|(後編)悩んでも、苦労しても迷わずいられるのは、ブレない理念があるから

株式会社ビープラウド 代表取締役社長 大山淳

飲食店のコンサルティング事業の他に「地東協業事業」にも取り組み、地都協業の理念のもと兵庫・淡路島産のタマネギを使う「淡路島カレー」の事業をメインに展開しているなか立ち上げた新規事業について株式会社ビープラウドの代表取締役を務める大山 淳氏にお話を伺いました。

 

課題はどのようにオペレーションを安定させるかだった

 

事業を進める上で苦労はありましたか?

ヘルシーインカップスの配送や生産はすべて外注しているのですが、サラダを作る工場の運用を安定させることが大変でしたね。メイソンジャーの層になっているサラダって作るのがすごく面倒で、そもそも作るのを嫌がられるんです。オペレーションをアルバイトの方に教育するのも難しい。そして味見が出来ないという大きな問題もありました。層になったサラダを最後に混ぜて召し上がっていただくものなので、出荷時には当然混ざっていない。個々の食材は味見ができても、完成品がどんな味をしているか食べるまでわからないんですよね。

 

今は徹底してマニュアル化し、アルバイトの方でもすぐに理解してもらえるようなオペレーションが完成しました。また組み合わせたら必ず同じ美味しい味になるように材料をそれぞれキット化することで、作る面倒さや味見の問題を解決できました。二つの工夫で今は安定的に運用出来ています。

 

その他の苦労でいうと、売れ筋商品の見極めが大変でしたね。売れ残ったものは廃棄されてしまうため、実際に売れた商品がどれなのか把握できないんです。配達員に調査をしてもらうことにしたのですが、導入企業の年齢層によって人気商品がバラバラでした。

 

提供するサラダの種類が多いとそれだけロスが多くなってしまう。そこで、思い切ってターゲットの年齢層を絞りました。平均年齢が高い企業の方が、健康への意識が高い。まずは平均年齢が高い企業に浸透させようと決めたことで、作るメニューを絞ることができた。あれもこれも取りこぼしたくないと思うと全て中途半端になってしまう。勇気のいる決断ですが、ときには捨てる勇気も重要だと感じましたね。

 

今後の目標を教えてください

今年入社の新卒社員で新規開拓を一気に仕掛ける予定です。9月までに70社への導入を目指しています。

 

新規事業を任せる人材選びはどうされていますか?

我々のグループでは、ベンチャーに向いている人材を「ベンチャラー」と呼んでいるんです。我々の概念では変化を楽しめる人ですね。何かをゼロから作りたいと考えている人や、固定観念に囚われない発想ができる人は学歴など関係なく積極的に採用しています。困難があってもその壁を乗り越える事自体を楽しんで欲しい。そんな人であれば、初期から裁量権を与えてさくっと任せることも多いですよ。

 

当社は健康寿命を延ばすことを理念に掲げています。食からだけではなく運動や医療など様々なアプローチが必要です。だから新規事業をどんどん立ち上げなければならないんですよね。理念も社風も、新しいことを始めやすい環境。新規事業がやりたい人には面白い環境だと思いますね。

 

新規事業を推進する上で、重要視したポイントとは?

新規事業を推進する際、一番重要なのは確固たる理念であると考えています。そのためまずは心構えを鍛えるという意味で、グループ内で企業家道場のような勉強会を行っています。企業家としての在り方や経営について学ぶ場で、他薦もあるのですが、基本的に立候補したメンバーが能動的に参加しています。

 

また目標を掲げ、それをどこまで体現できたかを振り返るという取り組みもあります。宣言することでコミットできますし、ブレていないか自分で気付くことにも繋がるからです。

 

我々は「健康」を一番の理念としています。健康になるためには食だけではなく、医療や運動など様々な手段が存在します。ですので、我々は新規事業というより目的に近付くための「業態開発」という言葉を良く用いています。業態開発マップというものがあります。これは新しいビジネスモデルを考える際の手順を図式化したもので、マップの手順で考えていき全てに丸が付けば、ビジネスが成立するようにできています。

 

粗利率の低い店舗商売では普通やらないレベルの緻密な設計図に落とし込んでいるのですが、グループ全社員が体現できることが目標ですね。全員がオーナーシップを持ち業態開発に取り組むような企業を目指しています。

 

健康という理念の先にあるものを教えてください

日本は長寿国として知られていますが、実は健康寿命(健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間)は短い。つまり病気大国なんです。病気の予防として、日常から健康を意識して過ごすことを知ってほしい。健康寿命を伸ばすことで、国の医療費が削減出来ます。そして、国民が長くいきいきとして暮らすことが出来ます。

 

日本にとっていいことしかないですよね。例えばアメリカでは、早くから健康への研究など対策をとっていて、日本では増加する一方のがん患者数が減少しています。また、かつて平均寿命が短かった長野県が減塩対策に乗り出した結果、2013年に厚生労働省が発表した、「都道府県別・平均寿命ランキング」で一位になりました。このように取り組み次第で、健康寿命は伸ばすことができるものなんです。みんなが健康なままで生活を送れる社会を作ること、それが我々の目指すものです。

 

 

ブレないことが大事

最後に、これから新事業を始めたい方にアドバイスをお願いします。

まずは楽しんで欲しい。そしてもう一つはブレないことですね。新規事業を始めること自体は、実はそこまで難しいことではありません。しかし、続けていくことはとてもむずかしい。途中で、どうしても事業ありきになってしまうことが多いんです。最初は抱いた理念を叶えたいと始めた事業でも、壁にぶつかると、事業を存続させることがメインになり、理念と違う道に逸れても気付かなくなってしまいます。

 

新規事業は1人の力では成り立ちません。従業員を雇うなど、色々な人の人生を巻き込んでいくこともあるでしょう。その責任を全うするためにも、必ず抱いた理念からブレないようにして欲しいと思います。

 

大山淳氏インタビュー、前編記事はこちら

 

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